フィルタリングサービスでは、多数の保護者が子どもに見せたくないと感じるコンテンツを、その主な制限対象としています。そのため、たとえば性的、暴力的な表現など、これまでも「有害図書」指定などで流通に成約が加えられてきたようなコンテンツについては、そのままフィルタリングの対象となることが多くなっています。
こうした事情から、フィルタリング対象とされたサイトを「有害サイト」と総称する報道記事なども見られます。
しかしそもそも何をもって「有害」とするかは、利用者(保護者)それぞれの価値観や子どもの年齢、性別、発達状況などによって大きく見解が分かれるものです。また受け手(利用側)と出し手(表現側)の間で、見解が対立することも少なくありません。
こうした構造を踏まえ、ネットスターでは、「有害かそうでないか」といった画一的な判断を行うことなく、なるべく多くの利用者(保護者)の見解が一致する境目をとらえ、カテゴリの区分と定めることを目指しています。
これとは別に、こうした種類のコンテンツ以外にも、フィルタリングサービスでは、発達段階によっては、青少年が適切に利用することが難しいとされるサイト・サービスも制限対象としています。代表的な例としては、交流(SNS)サイトなどコミュニケーション機能をもったサービスが挙げられます。
したがって、フィルタリングの対象となるサイトを、簡単に「有害」サイトと称することは適切ではありません。ネットスターでも、有害無害の判断を行うのでなく、類似したコンテンツを集めたカテゴリ(分野)に分けて、制限対象リストを提供しています。また利用者は、その分類リストを元に、各携帯電話事業者の提供するカスタマイズ機能を利用したり、契約コースを変更することで、画一的に一律の制限を行うのではなく、青少年の成長段階や能力に応じてアクセス範囲を調節しながらインターネットを適切に利用させることが可能になっています。